昨日、お酒を頂きました。地元の女性の杜氏さんが造られている、『幻舞(げんぶ)』という山田錦の純米酒でした。私の顔には、「お酒が好きです」と書かれているらしく、よくお酒が集まって来ます(苦笑)。自分からはお酒は、飲みたいと思うことはほとんどありません。飲めば、結構飲めるように見えてしまうので、「大酒飲みだ」という伝説をあちこちに作ってしまい...、武勇伝は星の数ほどあります(大袈裟に書いておきましょう)。酔っても、全く顔に出ません。そして楽しくお話がはずむようになり、時間を気にしないで飲むので、楽しいお酒になります。亡くなった斎賀逸郎さんと、生前に鎌倉で一緒に飲んだことなど、お酒のお陰で、かけがえのないお話を聞くことも多いです。

大学院生の時は、私の芸術談義を聞いて下さる奇特な教官がおりまして、研究室に贈答用の珍しいお酒を用意して下さっていました。ギリシャのMETAXAなんていうのも飲ませて頂きました。飲めば、電車がなくなるまで飲むのは当たり前で、そのためにタクシーを使うことはよくあることでした。

学生時代、横浜の博物館でアルバイトしていた時は、学芸員3人とタクシーで三浦半島を一周して、帰宅するということもありました。当時はまだカラオケが普及する前で、私はアカペラでタクシーの中で歌い、盛り上がりました。どのくらい盛り上がったかというと、タクシーの運転手さんが、最後に「私にも歌わせて下さい。どうしてもこれを歌いたい!」と言って。「黒い花びら」を運転しながら歌ったほどでした。私は酒場で堂々と恥ずかしげもなく歌うので、お酒のおひねりを他のお客さんから頂くこともありました。

ドイツでも武勇伝をつくりましたが...、どこでも良いお酒で、沢山の善良な方々に恵まれて、いつでもどこでも楽しい思い出しかありません。

でも世の中は、健康志向というのか、世知がなくなって、あまりお酒を飲む機会も少なくなっているような気がします。現に、一緒に飲まれた方たちの、訃報を耳にするようになって来ました。お酒を飲んでも、お酒に飲まれてはいけません。

昨日頂いたお酒は、女性の造ったお酒らしく、フルーティーで柔らかな喉越し、サラッと切れの良いところもあって、美味しく飲めましたが、おちょこ一杯で、辞めておきました。頂いたものとはいえ、寄付で生活を支えて頂いている身ですので、やはり禁欲的にならざるを得ません。

美味しいものを食べたいとか、楽したいから一生懸命画業一筋で頑張っているのではないのです。私は、一日一日を、自分が持っている能力を活かして、今ここに自分が存在する意義とか意味を実感したい、そう思うからです。

これまでにいろいろな仕事を転々としたり、さまざまな失意の経験を舐めて来ましたが、その失意の根本には「あなたでなくても代わりの人はいくらでもいますから」という言葉が常にありました。職だけでなく、進学、恋愛、結婚、作家として認められるまでにも、こういう言葉に随分やっつけられて、苦渋の思いでその場を引き下がり、その度に自分のこういう思いをとびきり強く育てることになりました。

「どうしてそんなに、思い詰めるかのように制作に一生懸命になれるのですか?」よく、人に聞かれますが、今の私ならこう答えることでしょう。

「自分の存在がこの社会にたとえ必要とされなくても、せめて作品に自分の全部を注いで、私が死んだ後までも永久に遺こすようにしたいからです。。」

人の人生は高々100年ですが、真の芸術作品は、数千年を越えて今尚存在し続けています。

私の制作の目指す所は、そういうところです。

今日の不況とか、日本の美術界の風潮とか、人々の趣味志向など、私の制作の前には塵のようなものです。でも私という存在が死滅してしまったら、これ以上のものを遺すことができません。それはギリギリのところで良いので、何とか心ある人に支えながらも自分の作品の世界を究めたいのです。引き続きご支援の程、よろしくお願い申し上げます。

長年構想し、ようやくひとつ自分の制作の一端をご紹介する究極の動画を制作することができました。これを見て頂ければ、私の作品が他には代えることのできな唯一無二の存在である事をご理解頂けると思っています。

……………………………………………………………………………………………………..

*「画家川田祐子 芸術支援寄付」プロジェクト収入の経過報告8*

期間:5月19日~31日

応援寄付 0名様 0円
賛同寄付 1名様 30,000円

セルフカバー作品レンタル料 17,500円

収入小計 47,500円
……………………………………………………………………………………………………..

5月収入総計 244,760円(内寄付総計82,000円)

応援寄付 2口(2名)2,000円
賛同寄付 8口 (3名) 80,000円
画集 3冊 1260×3= 3,780円
作品画料 120,000円
横須賀美術館 作品借用謝礼 9,000円(税抜)
アルバイト 12,480円
セルフカバー作品レンタル料 17,500円
……………………………………………………………………………………………………..
5月支出総計 199,664円

マルオカ・キャンバス上製・木枠 F100号 12,821円
筆 丸善インターロン 20本 5,040円
ホルベイン アクリラガッシュ 絵具ペールラベンダー 2本 824円
▶画材費 18,685円

茶封筒100枚パック 角2サイズ 998円
セロテープ10本 498円
▶事務用品費 1,496円

ソフトバンク 8,432円 iPhone+iPad使用料
NTTインターネット回線 5,377円
インターネットプロバイダー BIGLOBE 683円
郵便 1,870円
メール便 1,280円
▶通信費 17,672円

             制作・活動費合計 37,853円 
……………………………………………………………………………………………………..
▶食料・生活用品費 10,522円

▶家賃 63,300円(引き落とし手数料込み)

▶光熱費
電気 3,826円
ガス 8,193円
水道 今月の支払い無し(2ヶ月毎)
              生活費合計 85,841円
……………………………………………………………………………………………………..

              借金返済 合計75,500円
……………………………………………………………………………………………………..
6月繰越金 45,096円
目的達成まで あと 3,555,240円
……………………………………………………………………………………………………..

本当に、沢山の方々からあたたかい励ましを頂いております。
5月の収支決算は、月刊誌『長野 STUDIO KAWADA 通信』も発行し、ブログを見ない方々にもお知らせ致します。
無事に5月最後の日を無事に迎えることができましたことを、心からお礼申し上げます。

追伸1:
ここで、派遣会社から電話が入りました。明日と、4日、5日に飲料食品の検品のお仕事があるそうです。ブログは3日、通信発行発送は、もう少し先になりそうです。ご了承下さい。

追伸2:
夕方に、派遣会社から連絡があり、雇い側からアルバイト雇用の中止が決まったとのこと。キャンセル料は振り込まれるとのことでした。明日は月刊誌の編集をする予定です。