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1998年作 ドライポイント・リトグラフ

引っ越しに伴い、いくつかの発見がありました。
その一つをご紹介します。

私は1998年に、リトグラフを制作したことがあります。新横浜の工房に行って、版に直接ドライポイントをしました。1点の作品に4版つくり、多色刷りで何度も色を重ねる手法です。おそらくこのような原始的な手間と時間のかかる方法でリトグラフを前にも後にもつくる人はいないでしょう。その時ほんの数ヶ月を利用して約6点をつくりました。しかし、その後私自身がインスタレーションの大作に時間をかけたくなり、それっきりとなってしまい、かれこれ10数年工房で保管されていたそうです。数年前にそれが手元に送られて来て、長野のアトリエで、やっと今日、サインとエディションが入ったのでした。作品サイズが、版画にしては大きく、これまで開いて観て、書き込む作業が滞っていたのです。

先ほどそれを改めて、アトリエで撮影してみました。その内の1点をご紹介することにします。

現相ー侘s

題名:現相ー侘
技法:ドライポイント・リトグラフ
紙:フランス製高級版画紙アルシュ
インク:フランス製高級油性インク
限定枚数:4
サイズ:紙73x102cm 画63x90cm

作品中央下 拡大

現相ー侘ー部分s

手法的には、今と何も変わりません。下絵なしで、細かい線を集積して、色を重ねて行きながら、次第に浮かび上がって来るものを引き出して行く。キャンバスと同じ方法で制作されています。しかし、このような作品だったとは、すっかり私も忘れていました。この時にしか作れない、今では貴重な1点です。

不思議な空間がうまく出ていると思うのですが、ネット上の画面で、見て頂けるかどうか...。

ご興味がある方がいましたら、是非ご連絡下さい。お送りして直接見て頂ければと思っています。

追伸:ネットをご覧にならない方にも、ブログの内容を含めて、長野での制作の様子をご紹介したいと思い、一昨日から、月刊通信冊子をコツコツ編集し始めています。また、出来上がりましたら、ご紹介致します。