毎日制作しながら自答自問することは、
1.自分らしい何かが出ているかどうか?
2.スクラッチやハッチングで不可能だったことで、油彩画で可能なことは何か?
3.自分の自己満足ではなく、見る人を魅了するものとは何か?
頭の中はずっとそのことばかりです。
昨晩、少し頭を冷やすために、書棚から1冊のカタログを引き抜きました。
1989年に神奈川近代美術館で見たモランディ展のものです。
今まで読み落としていた解説の中に、
「この作品からモランディ独自の作風が出て来た」
という瞬間の作品を指摘する箇所がありました。
モランディも初期は未来派に感化されたような作風があったり、
凡庸な人物画や風景画があります。
そこへ突然、家の中に引きこもって、
あの独特で一貫した瓶やピッチャーなどの静物をモチーフとする、
いわゆる形而上絵画が始まるのです。
そういう瞬間というのは、ジャクソンポロックの紙の仕事でも見たことがあります。
ニューヨークのグッゲンハイム美術館で見た展覧会では、
それまでキュービズムのような作風から、
一変して有機的な錯綜する筆使いで、あたかも破れかぶれになったかのようになり、
そしてあのアクションペインティングにたどり着いたという経緯が、
わかりやすく順を追って紹介されていました。
何が彼らをそのように突き動かしたのか?
そんなことを夢の中でも考えていました。
こういう時期が一番面白いし、
生きているという実感を存分に味わうことが出来ます。
答えはそのうち見えて来るのかも知れませんが、
その見えない方向に無限の可能性が広がっているという、
一種安堵感のようなものに包まれます。
先月、ブログやFacebookで新作の油彩画をご紹介したところ、
見に行って下さった方々から、貴重なご感想を頂きました。
とても励みとなっております。ありがとうございます!
『whiteout』に人気が集中しているようです。
またそういうご感想を参考に引き続き制作できるよう努めて参ります。
今月も数日前KANEKO ART TOKYOに
新作のドローイング3点、キャンバス作品3点を送ることが出来ました。
ご興味ある方は、是非画廊にお立ち寄り下さい。
全てが常設展示されているわけではありませんので、
一声かけて下されば、ご覧頂けるようになっております。
(*展示準備期間中でも画廊は営業しておりますが、
あらかじめメールやお電話を頂ければ準備が整います。
よろしくお願い致します。)
KANEKO ART TOKYO
〒101-0032
千代田区岩本町2-6-12 曙ビル1F
TEL : 03-6240-9774
画廊にお預けしているキャンバス作品が増えて来ましたので、
わかりやすく一瞥出来るようにリストアップしてみました。
ドローイングは、またあらためて近日ご紹介致します。
画像をクイックで、拡大してご覧頂けます。