「長野に引っ越して、画材に困りませんか?」9月の個展でそう人に聞かれました(苦笑)。
何を隠そう、長野は画材製造拠点として重要な地域です。長野県木曽郡木祖村には、「木の匠」と呼ばれる職人達が、地産の杉の木を活用した製造業を営んでいるのですが、その中に、キャンバス木枠の全国的なシェアを誇る画材工業2社が存在します。マルオカ工業株式会社と那須野画材工業株式会社です。

たまたま長野県信濃美術館のワークショップで、美術館が取り寄せて下さった木枠が、ナスノさんのものだったので、いろいろネットで調べることになりました。残念ながら独自のインターネットサイトが見当たらなかったので、会社のポリシーや製品についての情報を詳しく掴むことができませんでした。

ナスノ木枠を初めて使った感触として、マルオカさんのと比べると、木が若く柔らかく、軽いけれど、思ったよりもしっかりしているというのが率直な感想です。お値段もややリーズナブルです。キャンバスが軽くなることは、とてもありがたいことではあるので、今後大作はナスノさんにしていこうかどうかかなり迷いました。が結局、情報が少な過ぎるということで、引き続き定評のあるマルオカさんの製品を購入することに。

マルオカさんの木は、「乾燥がしっかりされていて、固くしまっているために重いのではないか」と思われたからです。木製品は、時間をかけて乾燥させることで、周りの環境に急激な反応が起きないようになるはずなのです。長い目で見て、画材は値段よりも耐久性の方を考慮して選ばざるを得ません。

今回次の制作予定を立て、S100号木枠(162x162cm)を取り寄せようと、あちこち見積もりを立ててもらいました。今はポイント制や送料無料サービスやら、いろいろあってお得感は似たり寄ったりでした。さらにマルオカさんの商品は、2個セットでないとお取り寄せ出来ないとのこと。これまではネット販売を利用して来ましたが、なるべく地域にも何らかの形でお役に立ちたいという気持ちで、思い切って近くの額縁画材店に2個まとめて注文。サービスに商品を持って来てくれるそうです。今年は雪の日が多いので、とてもありがたいです。

マルオカ キャンバス木枠 S100号(162x162cm) X2個 18080X2=36160円
先のご寄付1万円とプリント作品2点の売上げ、合わせて35000円を、この支払いにそのまま活用させて頂きます。
毎回画材の購入には、勇気と気合いが必要です(汗)。

追伸:山形のニットアーチストの栂瀬さんから、毛糸を大量にご寄付頂きました。これは、プリント作品の贈答用のラッピングに使わせてもらうものです。さまざまな複雑な糸が寄り合わされていて、私の線描作品のイメージをより一層引き立ててくれます。心からお礼申し上げます。

尚、生活に幅広くご活用頂けるアートプリント作品は、下記ボタンクリックでご覧になれます。

アートの贈りもの