只今新宿の損保ジャパン東郷青児美術館企画開催の『クインテットー五つ星の作家たち』展が、
好評開催中です。
このところ毎日1〜2通のペースで、作品を見に行って下さった方々から、
ご感想や励ましのメールやメッセージを頂いています。
昨日は「衝撃を受けました」というご感想までお寄せ頂きました。
中には、遠く愛媛県から初めて私の作品をご覧になった方も含まれていて、
あらためて新宿という立地や美術館の企画であることに感謝せずにいられません。
それらを読み、お礼のお返事を書きながら、とても良い感触を持つことが出来、
次回2月の個展に発表する制作に力が入ります。

しかしながら、美術館サイドでは、入館者数の目標を1万人としているため、
私も目下さらに展覧会に足を運んで下さるよう、お手紙を書いたり、メール配信したり、
情報の掲載をお願いする等、可能な範囲で地味な努力をしているところです。

出身大学の女子美術大学や横浜国立大学の同窓会のホームページにも、
情報掲載のご協力をして頂きました。

また、ホルベイン・アーチストナビにも掲載して頂きました。

ありがとうございました。

この展覧会が1万人以上の入館者があった場合、今後継続的に毎年開催して行き、
地道に芸術活動を続けている作家を毎年5人選抜しながら、
多くの女性作家に次々とチャンスが与えられることになるのです。
ですから、今回の1年限りのこのメンバーだけが良かった、で終わらせてしまってはならないのです。

しかし、性差別の問題が指摘されて「女性作家」という言葉を企画展に使わなかったためなのか、
この展覧会がとても重要な意味を持っていることが、
残念ながらまだまだ多くの方に伝わっていないように思われます。

女性の作家たちは、日本の美術の歴史の中で、
これまで大変な思いで制作活動をして来ました。
社会における役割、家族との関係、
女性らしさと普遍的な人間としての表現の間で絶えず揺れ動きながら、
自分にしか出来ない個性の表現を持つことは容易ではありません。

しかし、それは男性作家であっても事情は何ら変わらないのも事実です。
作家活動をしている以上は、陽の目の当たらない時期を、
黙々と制作し続ける忍耐が必要であることに違いはありません。

むしろ、「地道に活動している作家」
に焦点をあてている点が重要なのかも知れません。

そして作家活動開始以降この20年は、
バブル崩壊後の未曾有の経済困難な時代にぴったりぶつかり、
大美術展ブームが去り、
デパート美術館や観光地美術館の閉館、
画廊も次々に閉廊して行きました。

それでもこの5人はその中を生き長らえて参りました。

日本の政府は、オリンピック開催の2010年に向けて商業的な利益が見込まれる
「クールジャパン」と呼ばれるアニメなどの現代カルチャーを支援して行く方向のようですが、
今のところ集客や利益の見込みが薄いファイン・アートに目を向ける可能性が極めて低い状態です。

このような社会情勢の中、『クインテット展』も
テレビや新聞の報道になかなか大きく取り上げてもらえず、
入館者数がこのままでは8000人どまりになるということです。
私は単に年齢順で今回の展覧会のチャンスを頂くことができましたが、
同じように地道に活動されている作家がまだまだいるのにもかかわらず、
ここでこの展覧会が継続されずに終わってしまっては残念で残念でなりません。

一人でも多くの方に、直接作品を見て頂くことが、
作家、美術館、画廊、そしてそれを取り囲む方々にとても大きな励みとなります。

芸術文化活動を支えているのは、作家でもなく、評論家でもなく、
運営する側でもありません。
実は一重に展覧会に足を運んで下さる、一人一人の存在のお力です。

作家の命運は、作品を見て下さる方々のお力に委ねられております。
特に川田作品は、見る人が最後に完成させますから。

私は常に、どの人の胸の中にも普遍的にあるような景色が表現出来ればと思って制作しておりますが、
それは、作品を見る人がその人なりの景色を、日々創り上げて行くことが出来る作品にしたいからです。

それは単に見るだけにとどまる受動的な人ではなく、
共に芸術文化をつくるという能動的な行動を持つ人を増やして行くことになると思うからです。

自分の活動だけが安泰であるというような、一人勝ちの作家活動は、もう古いと思います。
いや、そういう作家しか今まで出て来なかったから、
むしろ、人々がそういう作家しか注目して来なかったから、
この美術業界に陰りを感じるのではないでしょうか?
一人一人が、全体で良くなって行く活動を心がけることが今こそ必要です。

ご招待券プレゼント

「もう行ったけれど、凄く良かったからもう一度行きたい!」
「遠いけれど、交通費負担してでも応援に行こう!」
「美術わからないけど、作家ってどんな人か会ってみたい」
「作家志望なので、話しを聞いてみたい」

そんな声にもお応えすべく、招待券を無理を言って入手致しました。
2月9日から最終日まで、私も上京して、つとめて会場にいるように致します。
このブログの愛読者の方々に是非ご覧頂きたく、よろしくお願い致します。

下のメールフォームから、お名前、ご住所をお書き込みの上、
題名に「クインテット展 招待券希望」、本文に希望枚数を書いて是非お申し込み下さい。
先着順にお送り致します。

*ご招待券プレゼントは2月4日にて終了致しました。たくさんのご応募ありがとうございました!
クインテットチケット

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